『クウキが聴こえる』
会場 mogumogu
JR総武線・中央線 阿佐ヶ谷駅より徒歩3分
日時 2026年8月29日(土)
開場18:40 開演19:00(〜20:50終演予定)
参加アーティスト
hiroyuki chiba.、小栗舞花、佐々木すーじん(仮定の微熱)
前売・当日 2,500円(+1ドリンクオーダー必須)
hiroyuki chiba.
ノイジシャン。eerie noise record主宰。国内外アーティストのオーガナイザー。
11歳からドラムを始め、ドラマーとしてキャリアをスタート。2011年より自己表現としてのノイズミュージックに魅了され、ノイズミュージシャンとしての活動を始める。
近年ではアナログシンセErica synths syntrxを駆使し、ノイズミュージックに留まらない独自の表現を追求。「hiroyuki chiba.weekend tour」と題し、精力的にライブを行っている。
小栗舞花
1998年生まれ。作曲家・パフォーマー。国立音楽大学作曲科を首席で卒業、同大学院修士課程修了。第11回JFC作曲賞受賞。
人が音と関わる原初的な営みそのものを音楽として扱い、舞台作品を創作。
曲という形を前提とせず、楽器と身体が同じ空間にあるときに「どう音を鳴らしたくなってしまうか」という感覚に着目し、内的欲求やアフォーダンスから生じる人同士の不思議な出来事を描いている。
音楽療法での自由即興の実践に強い関心を持ち、近年、分析的音楽療法のセッションに継続的に参加しながら、経験をもとに創作とリサーチを行っている。
プロフィール写真 小池舞
プロフィール写真 小池舞
佐々木すーじん(仮定の微熱)
呼吸音で構成された譜面”kq”が第21回AAF戯曲賞(2021)最終審査会ノミネート、第14回せんがわ劇場演劇コンクール(2024)ファイナリストとして自身で”kq”を上演した。
千代田芸術祭2014 山川冬樹賞受賞(scscsにて)。
プロフィール写真 前澤秀登
ステートメント
氷がとける音がして病人と居る
尾崎放哉の句である。「氷」「とける音」から具体的な季節、空間、時間の経過が想起される。そして「病人と居る」。
これは静寂なのか沈黙なのか。
無論、簡明に答えが出るものではないが、私はこの句の「しづけさ」について考えたいと思う。
1951年、J・ケージは無響室で体内からの音(神経と血流の音だったと言われている)を聴いた、故に「完全な無音」はないのだと知ったというエピソードがあるが、果たしてそうだろうか。
「氷がとける音がして」「病人と居る」空間では、些細な音や病人という存在によって逆説的に「しづけさ」が立ち上がっている。
それは、ケージが考えた(期待していた?)「完全な無音」とは異なるのかもしれない。
しかし、ケージの設問は「完全な無音」の存在の有無ではなく、それを自身が「知覚」できるか否かであったはずで、故に体内の音の発見に驚いたのだ。
そして「しづけさ」を感じているひとつの主観が、自身の体内からの音を忘れ得るとしたら、その主観が「知覚」しているものはなんだろうか。
今回参加してもらう音楽家の小栗舞花さんは、仮定の微熱《kq Duo》公演に面識がないにもかかわらず訪れてくださり、ご自身の確固たるペースがありそうだけど柔らかな振る舞いが印象的で今回お願いした。小栗さんはアカデミックな音楽を修めているが、音を出す以外にも物や場所とのコミュニケーションを含めた即興での在り方を「座敷童子スタイル」と自称している。
また、ノイジシャンのhiroyuki chiba.さんは、断続的なノイズで無音も含めた時空間を構成できるアーティストで、《kq》福島公演にて私とのデュオ即興を提案してくださり、私にその面白さについて開眼させた張本人である。奔放で自由な音は共演者含めたその場を解放していくだろう。
上記のお二方に私、佐々木すーじんを含めた3名で、デュオ即興3通りに観客にお立ち会い頂く予定である。
3通りという組み合わせ以上の「しづけさ」が当日会場に生起し変質していくだろう。その差異、加減、経過をどのように知覚するのか。その場に立ち会って頂ければと思う。
2026年7月
仮定の微熱 佐々木すーじん